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設備屋日録⑰エコキュートと給湯器の設置での注意点

エコキュートが出回り始めてから20年近くになるでしょうか。

 

新築戸建て住宅でエコキュートを設置する事もよくあります、

オール電化、太陽光発電システムHEMZ等の普及により一時期とても流通して

おりましたが、2011年3月11日に起きた東日本大震災による停電の影響から

オール電化の需要が弱まり、エコキュートの需要は少し下火になり、

弊社ではエコキュートとガス給湯器の設置率は現状半々というのが体感です。

電気が無いとお湯を作れない点ではどちらも同じなんですけどね。

 

それよりも施工している側からして気になるのが、後々のメンテナンス面です。

ガス給湯器は重いものでも30キロで、大人の男1人でも持ち運び、設置交換工事が

出来るのですが、エコキュートは貯湯槽が80キロ以上あるものも多く、大きさもあり

最低2人は居ないと、安全に移動させることは困難です。

エアコンの室外機のような形をしているヒートポンプというものも、50キロ以上あるものも

多く、一人で持ち運びするのは厳しいのですが、新築戸建て住宅に設置時はまだ

宅地内に障害物が少なく、搬入・設置が可能です。

ただ、問題は数年後にエコキュートが故障した際の事について考えているお客様が少ないように思います。

形あるもの、必ず壊れます。修理しようにも、製造されてから10年以上年月が経っていると、

メーカーも部品を持っていない場合が殆どです。

直らないとなると、では交換・・・ということになるのですが、搬入搬出が出来ないであろうケースを

かなりの数見てきております。

 

例えば、分譲地にエコキュートを設置した例で、当初は隣地に他の住宅は未建築につき

楽に搬入できたが、隣地着工後に境界部分にフェンスを建てると、エコキュートを

搬出できるスペースが無くなってしまった。

よくある例かと思います。

 

上記写真は他社施工物件ですが、奥にはエコキュートが設置してあります。

手前雨どい部に丸まっているのはエアコンの配管です。

この状態で、フェンスとの間にエアコンの室外機が置かれたら、もしエコキュートを搬出する

事になった場合、どうしても邪魔になります。80キロの物を持ったままエアコン室外機を

跨ぐのは、バランスを崩して重大な事故に繋がるのは誰でも分かります。なので、

手前への搬出は出来ないのですが、果たして逆側から搬出できるようなスペースは

確保されているでしょうか。

もし逆側もダメであれば、エアコンの室外機を脱着する工事も必要になります。

 

上記の例はほんの一例で、「このエコキュートを交換するには大型クレーンで釣り上げて

搬出設置するしか無いのでは?」という条件の物件も見たことがあります。

恐らく、そんなことは出来ないので、その場でバラバラに解体して少しずつ運び出すかと

思いますが・・・、搬入が厳しそうです。

 

器具や設備を設置する際には、必ず壊れた時にどうするかまで考えた上で

設置するようにしましょう。

弊社では確かな施工だけでなく、後々のメンテナンスや、将来の拡張性まで考えた上での

器具の選定をご提案しています。

何かご相談したい事がありましたら、お気軽にお電話下さい。

相談・見積りは無料です。

 

 

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