給水管には様々な種類があり、その時代時代で変遷を遂げてきております。
昔は水道管といえば塩ビパイプや鉄パイプが主流でしたが、その後銅管が登場し、
現在は樹脂管であるポリブデン管・架橋ポリエチレン管が新築戸建て住宅では
主流となっております。
20年程前までは銅管での施工がメインでしたが、その後すごい速さで樹脂管に
変わりました。
設備業界の材料の転換は早いです。
皆、少しでも早く、楽に且つ安全に漏水事故なく現場を終わらせたいのです。
その為に役に立つ材料が出たら、すぐに飛びつきます。
移行期間は1年もなかったのではないでしょうか・・・。
そんなわけでお役御免となった銅管配管ですが、当然施工した物件も多いわけで
形あるものいつかは壊れます。当然長年使っていると経年変化で水漏れ等が起こります。
銅管の特徴・メリット
- 曲げ加工がしやすい
- 給水・給湯管に使用可能
- 管サビ・スケールが付きにくい
デメリット
- 被覆銅管の場合、被覆を剥くのに手間がかかる。
- 施工に技術が必要。特にはんだづけ作業。
- 温度変化に弱い。
- 地中配管に向かない。
- 電蝕に弱い
- 材料自体の価格が高い
特に デメリット5の「電蝕に弱い」というのが水漏れの原因になっている場合が
多いです。
住宅内部には微弱な電流が流れている場合があり、コンセントからアースにて
地中に電気を逃がしています。その電気が銅管を伝わり、弱い部分に影響を与え、
水漏れを引き起こします。
上の写真では、茶色の管が銅管ですが、Lになっている部分に小さな1mm位の穴が開いており、
そこから水漏れしている状態です。
ちなみに1F天井裏で、水漏れしたときは天井から突如水が落ちてきてびっくりしたそうです。
家の中で上から水が落ちてきたら驚きますよね。
修理方法ですが、漏水部分が判明していれば、その部分を今主流の樹脂管に取替えて
しまうことで修理可能です。銅管から樹脂管へ変換する継ぎ手も販売されています。
写真の向きは違いますが同じ現場です。
銅管変換継ぎ手を使って、水漏れ部分を樹脂管に交換しました。
これで一安心・・・ですが、このお宅は給水管も給湯管も銅管で施工されており、
今後も注意していく必要があるかと思います。
ですが、直す方法はありますので、万一銅管で水漏れしている可能性がある場合は
お気軽にお問い合わせください。
修理に関しては、道具や材料の選定とともに資格も必要となりますので、
プロ以外に頼むのはお勧めしません。何かトラブルになった際に対応できないです。
まとめ
- 銅管配管はデメリットの方が多い。
- 修理は可能。その場合は水道管の種類を交換するのが良い。
- 部分修理・交換修理共にプロに任せるのが良い。
築20年以上の物件にお住まいの方は一度ご自宅の給水・給湯管の材料が何なのか、
チェックしてみても良いかと思います。